株主総会

創通の株主総会2008年

2008年11月30日:創通の株主総会2008年
今日は11月26日に行われた創通の株主総会について取り上げようと思う。
「機動戦士ガンダム」シリーズなどの権利を保有している会社ですね。プロデュース業や権利ビジネスなどに関与している会社です。以前の創通エージェンシーです。
場所は東京都中央区銀座6-14-10のコートヤード・マリオネット 銀座東武ホテルの3階「龍田の間」だ。
去年と同じですね。
開始は10時から。その段階での参加人数は50人くらい。会場の外にコーヒーなどが飲めるスペースが用意されていた。
では、さっそく内容を。
事業報告はスライドとナレーションで説明され、10時20分より質疑応答となる。
では、私が質問者役をやりますね。
回答はすべて社長である湯浅昭博によって行われた。
一人目の質問です。各事業分野別の利益率はどうなっているのか。版権で回収にどれくらいの期間によって利益が出るのか。
事業分野別の営業利益率はメディア事業が3.7%、ライツ事業が50.4%、スポーツ事業が5.1%。メディア事業はアニメをプロデュースする事業で、ライツ事業につながる事業となっているので、他と比べて低くなっている。回収期間は3年から5年を目安としてやっている。人気のある作品は早くなる。
二人目の質問です。株主優待について、自分の子供がガンダムを見ているので、よいものを欲しい。
現金配当にするのが適切と判断し、株主優待を廃止した。キャラクターを株主に伝えるための役割を果たしたと思っている。
三人目の質問です。国際的展開の取組への考えについて知りたい。バンダイナムコとの関係はどうなっているのか。
イベント実施のノウハウを用いて香港でイベントを行う。アジア市場でまずはやっていく。日本で流行っているものを触れていただくだけでなく、現地との関係曲か、将来への布石としていく。バンダイナムコとは友好関係を地蔵的に構築していく。
四人目の質問です。版権取得費用はライツ事業に入っているのか、メディア事業に入っているのか。今期はメディア事業の案件が増えるのかを知りたい。
権利を取得するには番組に対しての出資となるので、放送が行われる時に放送料としてメディア事業の経費としている。今後に関しては、積極的に制作出資を行うという方針でやっていく。継続的に発展させたい。作品数に関しては前年度よりも減らす。より効率のいい作品を慎重に協議した結果、今期10作品の予定となっている。
以上ですね。
ここまでが10時33分。そして、議案の採決が行われ、10時37分に終了となった。
お土産はありましたか?
去年と同じく、卓上カレンダーが。「機動戦士ガンダム00セカンドシーズン」の卓上カレンダーとなっている。

■創通株主総会お土産

2009年キャラクター柄卓上カレンダー

おお、これはいい物だ。
とまあ、こんな感じで終了となった。
全体としてどうでしたか?
いつの間にか株主優待が終了されていたんだな。知らなかったので、びっくりだ。8月には発表されていたようで。
残念ですね。
ただ、それもあってか、今回は質問もまともなものが多く、質問数も去年の7人分と異なり4人分と手短となっている。一人目と四人目の質問者は同じだしね。終了時間も去年の45分と比べ、8分早く終わった。下手に株主優待で人を釣るよりかは、こういった形の方が良いのかも知れない。とまあ、以上。

株主総会

ソニーの株主総会

2008年6月20日:ソニーの株主総会
今日はソニーの株主総会に行かれたのですね。
いやぁ、すごいことが起きたよ。
何があったのでしょうか!?
ソニーといえば世界でも有名な一流企業だ。当然、素晴らしい株主総会だろうと、誰もが思うだろう。
そうですね。
しかし、実態は違った。
違う!?
あまりにも質疑応答時の株主の質がひどすぎて、話にならない…。
……。
どういう意味で言っているのかは、最後の方に話すよ。
では、詳細をお願いします。
場所は東京都港区高輪3-13-1のグランドプリンスホテル新高輪で行われた。ソニー本社も比較的近くにあったりする。
ふむ。
で、開催は10時からなのだが…。
まさか…。
遅刻しちゃいました。
……。
いや、ほんと。場合によってはいけなかった可能性もあったので、起きれて良かったと思ったよ。
時間を守れないなんて相変わらず自堕落な生活していますね。
まあ、数分なんだけどね。で、会場が議場のある第1会場のほか、第2、第3の会場も用意されていたので、出席者数がどれくらいかはわからない。ただ、かなり多いということだけは言っておこう。
世界のソニーですからね。
さっそくスタートするわけだが、会長のハワード・ストリンガーは英語で語るため、通訳を挟んでの対応となる。経営施策を述べるときは、全面大型モニター画面に訳したものをそのまま掲載していた。
なるほど。
で、いろいろ会社側から説明があったのだが、第3号議案に関しては、株主提案ということで、提案者側からの説明が行われた。要点としては、取締役上位5名の報酬額を開示しろとのこと。この提案者によると会長のハワード・ストリンガーが10億円、社長の中鉢良治が5億円、井原勝美が3億円、他の取締役が8200万円、社外取締役が1500万円と推定している。
過去何度も提案していますね。
去年は44.3%の賛成を得たそうで。で、これを決定させるには3分の2の賛成が必要となるので、実際は無理なんだけど、まあ、毎度のイベントとしてこの提案がなされている。
なぜ、このようなことをするのでしょうか?
そのあたりは質疑応答でも出てくるので、そこから推し量ってもらえたらと。
わかりました。
この株主提案者の説明が10時33分から10時43分と10分という長い時間の説明となり、その後10時45分から質疑応答に入る。
では、私が質問者役をやりますね。
回答はハワード・ストリンガーだけでなく、社長の中鉢良治や、さまざまな役員等に振っていた。面白かったのは、似たような質問が多かったため、大根田伸行に何度も回答させることになったのだが、その振り方とかで笑いを誘っていた。ゲーム事業絡みに関してはソニーコンピュータエンタテインメントの平井一夫社長が回答している。
一人目の質問です。外資系ファンドについて。ドバイのファンドが保有しているが増えているのか。また将来どう影響するのか。
数百万株くらい保有している。全体からみるとマイナーな存在。このファンドについては、長期的に保有するファンドと見ている。
二人目の質問です。株主還元に関して。配当性向が、上場企業全体では47.6%なのに、ソニーは6.8%。株主にほとんど配当していないのではないか。なぜ自社株買いをしないのか。
安定配当を基本的なコンセプトとしている。今期はキャッシュはあるが、本社売却や子会社上場など一時的なキャッシュであるので通年は異なる。自社株買いは現時点ではやらない。フレキシブルに考えてはいく。
三人目の質問です。PS3について、40GBの販売をされているが、PS2の機能が付いていないのはもったいない。PS2機能付きなどの並行販売など検討してもらいたい。
目指すことはいかにPS3の世界でPS3専用のソフトをユーザーのみなさんに楽しんでいただけるかである。オフラインのタイトルだけでなく、ネットワークでのゲームも含むサービスなど、PS3でまず楽しんでいただきたい。今後もいろいろな形でPS3に追加していくか、積極的に対応していきたい。
四人目の質問です。コスト削減について。中国の物を台湾経由でワンクッションおいて取引をしているが、どういう方針なのか、すでに倒産している会社とも取引している情報をつかんでいるのだが。
二社購買も進めている。原則複数購買。安定してんの観点でサプライヤーを中に入れている。倒産の資料に関しては後ほど連絡させていただく。
五人目の質問です。配当について、なぜ3月末に増配をしなかったのか。配当政策によって株価が下がったのではないか。上場したソニーファイナンスは株価が上がって、ソニーが下がっているのはどういうことか。環境問題について。
いろいろ担当しておりますCFOの大根田です。実際に締めてみないとわからないため、決算が確定してから決めざるを得ない。3月半ばには決めかねた。このため次の配当で増配をする。ソニーファイナンスとソニーとでは会計基準が違う。日本の基準だと損益に影響は出ないが、米国会計を導入しているソニーでは、株式の評価損が損益に影響する。環境問題はソニーは先を行くリーダーとしてやっていく。グリーン電力を使い、製品でリユースや省電力化などをしている。
六人目の質問です。政党献金について、2007年と今期、どれくらいの額なのか。配当について、19年間配当に満足していない。株主に納得いく答えをききたい。配当性向が同業と比べて低すぎる。株主提案について。なぜ頑なに個別開示を拒むのか、米国ではしているのに。
政党献金に関しては法律の範囲内でやっている。政治腐敗にならないようにやっている。先ほどとは違ういい方をします。見劣りするのはおっしゃる通り。2007年は低いと思う。配当性向としては以前は低くない。2000年は100%を越えている。安定配当ということで、業績をあげて頑張っていくのが経営の務めと思っている。個別開示に関しては日本の文化に照らして何が大事なのか考えていく。
七人目の質問です。配当が少ないという意見が多いが、少ないとは思わない。株主も我慢するからソニーは世界一として頑張ってもらいたい。役員の報酬個別開示をなぜ拒むのか。多すぎるからまずいのか、少なすぎるからまずいのか。
英国のイノベーションに関するアンケートでソニーは1位になた。また、米国のビジネス誌で20位から4位になっている。まだなっていないと思うけど、ナンバー1になっていく。業績、株価価値に連動するのが重要。常により良いものにしていく。
八人目の質問です。配当について。ソニーは株主の配当を抑え込んでいるのではと思う。50円配当は盛田さんの時代に戻っただけではないか。コンピュータとテレビとの一体型の機器を作ってもらいたい。
目指すべき方向に向かっていると思っている。盛田さんのころの50円に立ち戻ってきた。2分割をしているので、配当は以前から減っているわけではない。展示会をご覧いただくとそう言った物を見てもらえると思う。
九人目の質問です。個別開示に関して、日本の風習だからえはなく、リーディングカンパニーとして考えてもらいたい。他社の株主総会と重ならない日程、時間を考えてほしい。PS2がまだ売れていると思うが、どのような格好で展開するのか、フェードアウトのさせ方は。ヨーロッパでの化学物質規制について。諸外国と比べて競争力がついたのか。
本体の出荷数は減ってきているが、PS2のソフトはまだビジネスが続いている。欧米、アジアを中心にまだ支持されており、新作ソフトも発売されている。初代プレイステーションも10年間本体を生産しており、ソフトもその後も続いた。PS2もまだまだ先の長いプラットフォームとして展開できる。
十人目の質問です。ソニーの社名は粗悪品からとったということでありますが、そして、ソニーの製品はすぐ壊れるということで有名であります。ソニータイマーという言葉を知っていながらも何もしない取締役、中鉢取締役。ソニー製品が故障したことがないラッキーな取締役、ハワード・ストリンガー。ホームページにはソニーは故障するように設計したことはないと書かれていますが、そのようなことはだれも信用しません。昔は技術のソニーという言葉がありますが、今はソニーに技術者がいません。技術のソニー派遣社員という言葉を作ったといかがでしょうか。技術を派遣社員に頼っているからすぐ故障する粗悪品が生まれるのではないでしょうか。
昨年バッテリーで品質問題を起こしたり、ソニータイマーと言われたこともある。謙虚に耳を傾け、品質にたいする取り組みをしてきた。高い品質で安心して使ってもらえるよう、全員で取り組みを行っている。
以上ですね。
この段階で12時11分。質疑応答時間は1時間26分だ。
そして議案の採決をして終了ですね。
ソニーは、前日までの投票数が出るようになっている。注目の第3号議案だけど、賛成が2660692、反対が4047723となっていた。賛成が39.6%と、前日までの集計では前回より落ちていることになる。
ふむ。
で、12時16分で株主総会は終了。別会場に商品展示会が行われていたのだが、終了後、大量にその会場を目指したため、満足に商品が見られないという状態だった。27インチの有機ELテレビなどが置かれていたよ。PS3もあった。まあ、こんなところだ。
最初の発言がわかりました。10人目の質問のことを指していたのですね。
いや、10人目の質問はまともだろ。
ど、どこがですか!?
いや、あの話を長々とやられたら問題だけど、比較的短くまとめてあったので、これくらいなら許されるかと。ちなみに、この質問者の発言に関しては、全文載せてあるので、いかに端的にまとめられているかが分かるだろう。
そういう考え方もありますね。
逆に、何度も何度もかわるがわる配当がどうだの役員報酬個別開示がどうだのというのがどうよ、ってこと。役員が大量に報酬を得ていることはわかっているだろう。それなのに、そんなくだらない質問でそういった人物の時間を使わせるってのは。だったら、会社にとって、そして株主にとって有意義な発言をしろ、と。
10人中、配当に関してが5人、役員報酬個別開示に関してが3人ですね。
ここまで偏った質問がある株主総会も珍しい。しかもあれだけの人数がいたのにも関わらず。もちろん、指名されなかった人の中にまともな質問をしたかった人もいただろうが、そういった質問を聞く機会を失われ、同じことを何度も言わせる株主の愚かさにいらだちを隠せん。
まあ、そう言わずに…。
と、こんな感じだ。ちなみに、お土産は次のようになっている。

■ソニー株主総会のお土産

2008年6月20日に行われたソニー株主総会のお土産

・JFAオリジナルフェイスタオル
・アルカリ乾電池単3形4本×2 単4形4本×1
・世界遺産 THE WORLD HERITAGE

なかなか実用的なものが多いですね。
以上でソニーの株主総会は終了。ちなみに、ソニーの社名の由来はラテン語の「SONUS」と英語の「SONNY」を合成したものとなっている。前者は「音」で、後者は「坊や」という意味だそうな。豆知識としてどうぞ。

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